愛着理論と4つのタイプ

愛着(アタッチメント)理論とは、イギリスの精神科医ジョン・ボウルビィによって提唱された概念です。

ボウルビィは1969年、第二次世界大戦後の臨床経験から、子どもが幼いころに親と引き離され、愛着の絆が育まれないと、さまざまな心身の問題に発展することを突き止めました。

ボウルビィは、子どもの愛着パターンをA,B,Cの3つに分類しましたが、後に1986年になってメインとソロモンが4つ目のタイプDを発見しました。

この4つのタイプは、アメリカの発達心理学者メアリー・エインスワースが開発した新奇場面法によって調べることができます。

新奇場面法は、子どもと母親を引き離し、しばらくしてから再会させ、その間の子どもの様子を観察するというものです。

すると子どもは以下のA,B,C,Dのいずれかの反応をみせます。

■A型/回避型/拒絶型(Avoidant)
全体の15%。親にほとんど頼らず、一人になっても寂しさを感じず、親と再会しても無視したりする

■B型/安定型(Secure)
全体の60%。親に素直に頼り、一人になると寂しさを感じるが、親と再会すると積極的に迎える

■C型/抵抗型/抵抗両価型/不安型(Resistant Ambivalent)
全体の10%。親から離れられず、親がいなくなると激しく動揺し、再会するとしがみついて怒りを示すこともある

■D型/無秩序型/無方向型/混乱型(Disorganized)
全体の15%。A型、B型、C型の入り混じった無秩序な反応を示す。

資料によって表記ゆれがあるので、それぞれ名称を幾つか並べていますが、次のように考えると理解しやすいでしょう。

愛情に富む家庭で育てられた普通のバランスのとれた人づきあいができる子どもはB型(安定型)です。

引っ込み思案で人づきあいが苦手な子どもはA型(回避型)で、一人でいるのが苦手で人との関わりを求める子どもはC型(抵抗型)になります。

矛盾した振る舞いをみせる子どもはD型(無秩序型)です。D型の子どもは、どれか一つのタイプではなく、その時々でA型になったり、B型になったりC型になったりと混乱した振る舞いをみせます。

A型、B型、C型は、方法こそ違えど一貫した振る舞いをみせる「秩序型」とみなせますが、D型は、そうした一貫性がみられないために「無秩序型」と呼ばれるのです。


※参考URL
なぜ子ども虐待のサバイバーは世界でひとりぼっちに感じるのか―言語も文化も異なる異邦人として考える

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